山の暮らしサロン~やまで運命の出会いをつくる編~
12月13日(水)、第23回の山の暮らしサロンを開催しました。
今回のテーマは、「旅の人×山の人の出会いをつくろう」と題して、
山の暮らし再生機構の臼井がゲストスピーカーを担当しました。
(山の暮らしサロンって何?という方は、
「山の暮らしサロンに、みんな集まろう!」をご覧ください。)
いつものサロンの流れは、以下の通りですが、
1. 山の暮らしサロンの説明
2. 話題提供
3. ワールドカフェ形式でおはなし
今回は参加者が少なかったので、3.の時間はひとつのテーブルで
じっくりみなさんとお話ししました。
今回は、出会いをつくるツアーを作ってみよう!ということで話題提供。
長岡市と小千谷市にある中越大震災のメモリアル施設を結ぶ「中越メモリアル回廊」。
これは、4施設3公園からなり、被災地をまるごと記録・保存し、未来に中越大震災の事実や物語を伝えていく試みです。
メモリアル施設や公園には、視察などのお客様が毎日のように訪れ、震災からの復興や気づき、日頃の備え、人の繋がりに触れることができます。展示やスタッフ・語り部さんの話から当時の出来事に共感し、自分ごととして追体験することが出来るのです。
これらの施設には、もうひとつ大切な役割があります。地域の外から来た人たちと地域の人の出会いの場であるということ。この地を訪れた人たちが、暮らしている人々の生き様に出会うための入口でもあります。
地元でも知らない人が多い中越メモリアル回廊ですが、地域の人ですら薄れてしまうであろう「震災の記憶」を資料として蓄積しているということもあり、中越にとっては今後さらに活用していきたい施設です。
「長岡に来たら中越メモリアル回廊に行こう!」
という流れが定着し、地域外の方が訪れたときの滞在拠点になると良いなという思いもあり、ツアーに組み込めないかと考えていました。
では、お題に合わせて実際のツアーコースを作ってみよう!
ターゲットになるお客様が遊びに来たときに案内するルートを考えてみよう!
お題に合わせてツアーコースづくりスタート!となるはずでしたが、
中越ってどこ?
長岡に何しに来るの?
震災って常識?
長岡の良さって?
何をするツアー?
誰に会える?・・・・・
素朴な疑問がいっぱい・・・。
こんなこともあります。でも、しっかりお題である「出会いをつくる」ところからはブレずに話が進みました。山への愛を存分に放出し、来てくれる人に伝えたいことを語り合いました。
ツアーで伝えたい山の暮らしって?
震災のときに失ったことで、当たり前の暮らしが尊いという事に気づいた人々。当たり前な暮らしの中で育まれた、山の人々の生きる力の凄さ。生きる力が発揮され、人と人との繋がりが命を繋いだ震災。
この人達の「当たり前」を伝えてはどうか?
キーワードは「人」、「繋がり」、「共感」。
ツアーのベースはしっかり固まりました。
今回は、人数も進行パターンもなかなかイレギュラーでしたが、参加者のみなさんから率直な声を聞けて、ゲストスピーカーとしては大変心強い内容でした。
地域で始まったツアーの原点は、地域の人の声を震災のときにお世話になった全国の皆様に届けることでした。いま原点に立ち返って、地道に声を届けるツアーをやってみたいなあと思っています。
中越メモリアル回廊については、以下のサイトをご覧ください。

臼井菜乃美 支援員