山の暮らしサロン~やまの未来はこんなに楽しい!
山の暮らしサロンも、2017年11月12日(日)の第22回で丸2年を迎えました。
記念すべき2周年のサロンは、なんと特別企画!
「フューチャーセンター」という場づくりの手法を使って、
長岡の山の未来について考えてみることにしました。
特別企画ということで、会場も今回は特別に長岡造形大学をお借りしました!
長岡で「フューチャーセンター」を開くに当たって協力いただいたのが、
静岡を中心に活動するNPO法人静岡フューチャーセンター・サポートネットESUNEの
ディレクターである増田貴光さん。
各地で、対話と未来志向を大切にした話し合いの場づくり事業に取り組んでおられます。
フューチャーセンターは、様々な立場や背景を持つ関係者が集まって、
対話を通じて地域課題の解決方法を考える交流の場です。
1996年にスウェーデンで取り組まれたのが初めてのことで、
日本には野村恭彦氏が2007年に導入し、広まりました。
ESUNEは、2011年に静岡県立大学国保ゼミで開設された
KOKULABOフューチャーセンターの取り組みをきっかけにして、
フューチャーセンターに取り組む人たちを支援したい、
関係者をつなぐ役割を担いたいという思いで、2013年に設立されました。
KOKULABOは、東日本大震災をきっかけにして生まれたのですが、
その経緯も我々の取り組みとの共通性を感じます。
今回のサロンは、フューチャーセンターが大切にしている
「未来志向」と「対話」、「多様性」のなかでも、
特に「未来志向=ありたい姿から逆算する」という点を
山の暮らしサロンの中に取り入れる形で進行しました。
最初は、参加者同士の交流と会場の雰囲気づくりのために、
参加者同士がペアになってお互いを紹介する他己紹介と
リレー形式でイラスト当てのアイスブレイクをしました。
さて、場も温まったところで、今日の本題に入っていきます。
これまでの日本社会の辿ってきた道を振り返ってみて、
この先の50年、100年を展望してみると、
これからも今までと同じように経済成長を続けることは
ほとんど考えられなくなってきました。
そんな予測不能の未来を目の前にして、自分たちに何ができるのか、
どんな未来を作りたいのか、担い手になれる人をどう育てるか、
そんなことを考え、話し合える場が地域には必要なのではないでしょうか。
ということで、まず最初の話題は
「2040年って、どんな社会になっていると思う?」。
教育、産業、農業、自然環境、文化など様々な視点で、
参加者からそれぞれの予測、希望、課題などが出てきました。
次に、我々山の暮らし再生機構の職員が取り組む
「山古志の食」「小国の自然環境」のテーマと組み合わせて、
参加者のみなさんに更に深掘りしてもらいました。
「2040年の食」、「2040年の自然」はどうなっているだろう?
肯定的なものも否定的なものも含めて、
「きっとこんな風になっているんじゃないかな?」
「こんな世の中になっていると嫌だけど、なるかもしれないな」、
という感じで、頭を使って2040年の姿を想像してもらいました。
参加者によって、肯定的な内容がたくさん出てくる人、
不安要素がいっぱい出てくる人など、個性もよく出ていました。
普段あまり考えない20年後の地域の姿についてなので、
最初は「うーん」と考え込む時間もありましたが、
だんだん頭が回転するようになり、会話が弾んできました。
話が盛り上がってきたところではありますが、あっという間に時間切れです。
これまで話し合ったことを元に、これから実践してみようと思うことを
一言書いてもらい、テーブル内で情報共有をしました。
参加者がお互いに考えていることの確認ができただけでなく、
未来をことを想像するという作業は、
自分自身にとってもたくさんの気付きがあったのではないでしょうか。
自分はこんな未来が来ることを望んでいたのか!
あの人は、自分と同じような未来を描こうとしている!
こんな未来は来てほしくない、だからこそやれることは何か?
そんな視点で刺激を与え合い、次の取り組みにつながるような
人と人の出会いの場を作ることができたことを実感します。
最後に、職員の廣橋、竹内から小国地域と山古志地域での
取り組みについて事例紹介をさせていただき、
発表内容について参加者のみなさんから応援メッセージや
アドバイス、気付いたことなどを書いていただきました。
限られた時間の中で盛りだくさんのプログラムでしたが、
とても充実した一日をみなさんとご一緒することができました。
初めてサロンに参加してくださった方も6名おられ、
少しずつサロンのつながりが広がっていることが嬉しいです。
参加してくださった22名のみなさん、講師の増田さん、
本当にありがとうございました!
ではみなさん、また次のサロンでお会いしましょう!

榎本淳 支援員