やまのあそび|2017/04/20

直売女―ヤマの看板娘に会いに行こう!

長岡市の中山間地域。

ヤマもすっかり春めいてまいりました。雪どけを心待ちにしていたのは、何も花や虫たちばかりではありません。直売女もまた、来たるその日に向けて、準備をしています。

雪どけと同時に舞い込む仕事。山菜採り。

今日はあのヤマへ。明日はそのヤマへ。カモシカのように、軽やかな足取りでヤマをさわぐ(※注)のです。採った山菜は、直売女たちのお店や、近くの道の駅などにお目見えします。

直売女たちのお店・・・その名は直売所と言います。

 

これから直売女を取り巻く様々なことを書いてゆきたいと思います。

 

 

※さわぐ…さわぐとは、新潟の方言で「忙しく動き回る」という意味。山菜を採るためにヤマに入って、あっちに行ったりこっちに行ったり、いろーんな目的を達成して家に帰ります。ちなみに、この辺の人たちは、畑へ行くときも「ヤマ行ってくる」って言います。

 

 

長岡市内には沢山の直売所がありますが、一つの地域にこれでもかっ!というほど直売所がある地域があります。それが山古志地域です。

平成29年3月の時点で、人口1,050人、433世帯の山古志の中には、12の直売所が存在します。直売所を商店街の八百屋さんに置き換えた場合、36家族に1つ、専属の八百屋さんがある計算になります。

 

山古志の直売所は、ただ農産物を売る場所ではなく、地域の人や地域外の人も集まる「サロン」の役割を果たしています。転機となったのは平成16年10月23日に発生した中越地震。全村避難を余儀なくされ、無事に帰村を果たした住民たちは、応援してくれた全国の皆さんに、言葉だけでなく、自分たちができる形で感謝の気持ちを届けようと考えました。それが美味しい農産物を届けること、直売所という形だったそうです。

 

「各店それぞれ営業していても、同じ地域の仲間。平場では作れないおいしい野菜があるということを知ってもらいたい。」

そんな思いから、6年前に『山古志直売所』共通の ”ロゴマーク” と ”やまの野菜” というキャッチフレーズをつくり、現在も各直売所が幟旗を立てて営業しています。

 

 

 

そんな山古志地域の直売所がひとところに集まるおまつり「直売所まつり」が、来たる5月4日(祝木)に開催されます。もともとは震災以降、お世話になった全国の皆様に感謝の気持ちを届けるために…と始めた、「ありがとうまつり」が、毎年10月23日に開催される「ありがとう広場」とGWに開催される「直売所まつり」に生まれ変わったそう。

闘牛開催初日に合わせて行う「直売所まつり」は、長い冬が終わり春の訪れを喜ぶ、山古志ならではのイベントとなっています。

 

 

山古志の直売女たちがこんなに集まることは滅多になく、とっても貴重な機会。まつり会場に来られない直売女グループは、本拠地で営業しているので、新緑を満喫しながら地域巡りをしてみてはいかがでしょうか?初めて会ったとは思えないほど、親しみを込めて接してくれる直売女の笑顔で、ファンになってしまうこと間違いなし!おなかも心も満たされる休日を過ごせることでしょう・・・。

 

同日開催の闘牛観戦と合わせて、春の山古志を満喫できる「直売所まつり&闘牛観戦ツアー」も企画されています!新潟駅と長岡駅発着のバスツアーなので、初めて山古志を訪れる方も安心してお楽しみいただけます。この機会にぜひ!

http://www.yamakoshi.org/event/3068.html

 

 

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【第8回山古志直売所まつり】

○日   時  平成29年5月4日(祝木) 9時~14時

○内   容  山菜や加工品、ヤマの各種ごっつおの販売

 餅つきの実演

 出張アルパカ牧場など…

○場   所  やまこし復興交流館前駐車場

 〒947-0204 長岡市山古志竹沢甲2835

○問い合わせ  山古志住民会議

 TEL.0258-59-2301

 http://www.yamakoshi.org/

 山古志の山菜についてはこちら↓↓

 http://www.yamanokurashi.jp/limo2/shien/yamakoshi/?p=24

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臼井菜乃美
この記事を書いた人

臼井菜乃美 支援員