おぐにっ子からあなたに伝えたいこと~①
「キミたちの選んだ道を応援しています。そしてキミたちの先輩が、小国で選んだ道も知ってほしい。」
小国出身・在住の20~30代の先輩4人から、「今までこんなふうに暮らしてきた」「自分たちはここにいるよ」「先輩からキミたちへ」…というメッセージが詰まった「先輩おぐにっ子から一言」のリーフレットを作成し、平成29年度の小国地域成人式にて、新成人にお渡しすることができました(詳しくは、「“小国”に住むことが、選択肢の一つになるために…」の記事を参照)。
自分とは世代の違う彼・彼女が、こんなふうに小国を考えているのだと知った時、新成人だけでなく、たくさんの人達にこのメッセージを知ってもらいたいな、と思いました。「おぐにっ子からあなたへ」、お伝えします。
第1回は、桑原瑠奈(るな)さん(21歳)です。
瑠奈さんは、エステティシャン。温かくて優しい手をしています。
仕事先は長岡駅の近く、小国から車で50分くらいのところです。
瑠奈さんは小国が大好き。小国が好きだから、ここから離れることはできないと言います。
何もないと言われてしまう小国ですが、瑠奈さんにとっては町場と同じ。ドライブするのも小国、バーベキューするのも小国、友達と吞むのも小国。
「千住でよく吞みます!ここの揚げ出し豆腐が安くておいしいんですよ~」
(あんなしぶいお店にこんなかわいい人が…)
「髪を切るならオオクボ、床屋さんだから顔も剃ってくれます。顔を剃るとお化粧のノリも全然違うんです」
(と、床屋さん?美容室じゃないんだね)
「もちひと祭りには、やっぱり浴衣ですね」
(地元でもちゃんと着替えるんだ…)
地元の人でも行ったことのないところが次々と出てきます。
瑠奈さんは特に気負ったふうもなく、ごく自然に小国の生活を楽しんでいました。
先輩おぐにっ子に話を聞く前に、思っていたことがあります。
若い人は小国に満足できなくて、みんな外へ出て行きたいのかな、と。
それは勝手な思い込みでした。もちろん、広い世界を見てみたいと思う人もいます。そして、広い世界を見て戻ってくる人もいます。
ただ、同じように、今の世界を大事に思う人もいるのだと気づかされました。
何もないと言われている小国を大切に思い、離れたくない人も確かにいるのだと。
瑠奈さんは言います。
「何もないって言うなら、自分で作っちゃえ!」
って。
いつか小国の一等地に、自分のサロンを開くことを夢見て。

佐々木知子 支援員