おぐにっ子からあなたに伝えたいこと~⑥
「キミたちの選んだ道を応援しています。そしてキミたちの先輩が、小国で選んだ道も知ってほしい。」
自分とは違う世代の彼・彼女が、こんな風に小国を考えているのだと知った時、新成人だけでなく、たくさんの人たちにこのメッセージを知ってもらいたいな、と思いました。「おぐにっ子からあなたへ」、お伝えします。
第6回は、山﨑まどかさん(25歳)です。
小国は何もないところだと、住んでいる人たちは言います。でも、「小国が大好き!」という先輩おぐにっ子もいます。山﨑まどかさんもそんな一人。
まどかさんは高校を卒業した後、「とりあえず就職できればいいかな。」と、親戚が働いていた小千谷市の製菓工場に勤めました。一日中立ち仕事で、体力のいる仕事だったと言います。
「3年我慢と言うじゃないですか。1年目だとイヤな所しか見えないし、3年はここでがんばろうって。3年がんばったので、今度は事務系の仕事がいいなと思い、転職を決めました。」
新しい職場は、ハローワークで探した柏崎市の医療機関。居心地の良い職場で、周りの人に支えてもらいながら、医療事務の資格を取ろうと勉強中です。
就職先はどちらも、家から通える所ですが、外に出たいとは思わなかったですか?と、聞いてみました。
「私、家族が大好きなんです。小国から出て行こうなんて思わなかったですね。」
「友達も大好き。私たちの学年は、男女関係なく仲が良くて、ずっとみんなで笑ってた思い出があります。そばにいてくれると嬉しいし、がんばろうと励みになる。小国にいる同級生は少ないけど、盆正月には帰って来てくれますし。その時は、飲みに行ったり家に遊びに行ったり、お腹がよじれるほどみんなで笑います。」
とても嬉しそうに話してくれるまどかさん。高校は小国の隣、小千谷市にまで通いましたが、そこで知り合った友達からは、「小国の子たちって仲がいいね。」と、今でも言われるそうです。
「限られた人数だからこそ、仲がいいっていうのはありますね。中学校で、クラス対抗の小国一周駅伝があるじゃないですか。今出れるなら、同級生を集めて1チーム作りたいって話してるんです。あの時みたいに友達と、たすきを繋いでみたいねって。今やると、すごい楽しそう!」
中学生の頃は、学校行事の一環として(しぶしぶ?)参加しましたが、大人になった今だからこそ、みんなでまた挑戦したい!という思いもあるようです。一昨年は、この駅伝に毎回参加している大人チーム“小国走ろう会”のメンバーとして、関東から参加した友達もいました。
「駅伝のためだけに、新幹線で帰って来るってすごいですよね。ありがとう!って思いました。」
友達に誘われたら、基本的に断らない、というまどかさん。友達と一緒に、『もちひとまつり』の平安行列にも参加したことがあります。このまつりは、普段会えない同級生の顔を見ることが出来るので、「まるでもちひと同窓会みたい。」と、話してくれました。
それぞれの道を歩んでいるけれど、何かあれば小国に集まって、あの頃と同じように楽しく笑い合える同級生たち。
「話をしていて思うんです。みんな何だかんだ言って小国が好きだなって。」
小国は小さい町なので、地域全体が良くも悪くも家族のよう。周りの人との距離が近いので、安心できる場所でもありますが、干渉しすぎかな、自由にさせて、と感じることもあります。
「でも、帰るとこはやっぱりここなんだなって。もし私が、小国から離れる時が来ても、心の中ではずっと、ここにいたいと思っています。」

佐々木知子 支援員