やまのいとなみ|2019/06/27

おぐにっ子からあなたに伝えたいこと~⑨

「キミ達の選んだ道を応援しています。そして、キミ達の先輩が、小国で選んだ道も知ってほしい。」

 

 

自分とは違う世代の彼・彼女が、こんな風に小国を考えているのだと知った時、新成人だけでなく、たくさんの人たちにこのメッセージを知ってもらいたいな、と思いました。「おぐにっ子からあなたへ」、お伝えします。

 

第9回は、竹井史耶(ふみや)さん(24歳)です。

 

 

史耶さんは、中学校の先生を目指し、新潟県と近隣の教員採用試験に挑戦中です。いろいろな職業がある中、先生になりたいと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

 

「中学生の頃に、先生になりたい!と思ったんです。中学校時代は毎日が楽しかったし、何か問題があっても、先生がいろいろ助けてくれました。だから今度は、自分がそんな風に子どもたちの手助けをしていきたいな、って。」

 

 

高校に進んでからも先生になりたいという目標は変わらず、大学は教員免許が取れる県外の学校を選びました。在学中は、母校である小国中学校に教育実習で来たこともあります。

 

「実習生の中に、同級生が2人いたんです。3人でワイワイ言いながら、楽しかったですね。初めての授業はすごく緊張しました!でも子どもたちがいい子ばっかりで、子どもたちに助けられて何とか授業をこなした、という感じですね。」

 

大学では、中学校と高校の教員免許を取りました。進学先である神奈川県の教員採用試験を受けようと思ったこともあります。

 

「ただ、あっちで先生をするのは、ちょっと違う気がして。住んでいて楽しかったけど何だかせわしないし、人と人との繋がりが薄いかな、と感じたんです。」

 

「こっちに戻って来たら、小っちゃい頃から見守ってくれた近所のじいちゃんばあちゃんが、『おっきなったなぁ』と喜んでくれて。仲のいい友だちも小国にいるし、やっぱここだな、って思いましたね。」

 

 

その後小国に戻り、特別支援学校の教員として働きながら、中学校の試験に挑戦しています。

 

「素直でかわいい子ばかりなんですが、学校でパニックを起こし、机を倒したりランドセルを投げたり…ということもあります。最初はどう接していいかわからず、先輩の先生方に相談しながら、今日はこうしよう、もっとこうしたらいいんじゃないか、とその子に合ったやり方を考えて仕事をしています。」

 

「手が離せなかった子どもたちが、自分たちだけで行動するようになったり、誰もそばにいなくても、集中して勉強したりする姿を見ると、成長したな、先生をやってて良かったな、と思いますね。毎日子どもたちに変化があるので、本当に楽しい。子どもってすごいです!」

 

今の職場が魅力的なので、続けたい思いはあります。一方で、将来の可能性を求めて、特別支援学校や小学校の免許も取りたいと、夢が広がっています。

 

先生への夢が始まった中学校時代。その頃の友達とは今でも仲が良いし、これからも大事にしていきたい、と史耶さんは言います。

 

「高校や大学、いろんな進路があって、そこで新しい友だちもできると思うけど、小国で暮らすなら、横の繋がりを大事にしてもらいたいな。」

 

 

そんな史耶さんは、中学生の時、野球部に所属していました。なかなか勝利を手にすることが出来ず、高校では「一度くらい勝ちたい」と、やはり野球部へ。中学校の部活と違い、たくさん食べても痩せるくらい練習がきつかったそうですが、今でも先輩たちと草野球チームを組み、楽しんでいます。

 

 

「実は、中学校の先生を目指している理由の一つに、野球部の顧問になりたい!っていう夢があるんですよね。」

 

と笑いながら話してくれた史耶さんでした。

 

佐々木知子
この記事を書いた人

佐々木知子 支援員