やまのまなび|2017/03/23

さんビズの輪を、地域で広げたい

 

月3万円の収益を得る「小さなビジネス」が山の暮らしを変えていく、と聞いたら、みなさんはどんな風に感じるでしょうか?

 

 

「さんビズ~中山間地域の小さなビジネス起こし講座~」は、小さな小さな経済活動を地域に住むみんなで起こし、そのビジネス=「さんビズ」を少しずつ積み重ねて、地域を元気にしていこうという思いから始まりました。

 

 

事の発端は、「月3万円ビジネス」という本に出会ったこと。

著者の藤村靖之さんは、栃木県那須町で起業家を育てる取り組みを長年に渡って行っておられる発明家です。

(非電化工房:http://www.hidenka.net/indexj.htm

 

そして、その藤村さんの想いに触発され、山形県鶴岡市にて小さなナリワイ起こしの講座を実践しておられるのが井東敬子さんです。

(鶴岡ナリワイプロジェクト:http://tsuruoka-nariwai.com/

 

(出典:鶴岡ナリワイプロジェクトHPより)

 

このお二人に出会ったことがきっかけになり、

長岡でもそんな素敵な「小さなビジネス起こし」を応援できれば、と2016年度に「さんビズ」の講座は始まりました。

お二人の特長は、とにかく明るい、前向き、楽しみながら実践していること。

そんな活気が長岡にもどんどん広がっていくといいなと思いました。

 

「さんビズ」の「さん」という言葉に込められた想いは3つ。

・無理をしない月「3」万円の小さなビジネス

・中山間地域に降り注ぐ恵みの「太陽=SUN」

・小さなビジネスを中「山」間地域で起こしたい

 

 

もしかしたら、大きなビジネスではなくても、さんビズを起こす人がそれぞれの思いを形にして山での暮らし方を考える、実践することが地域全体では大きな力になるかもしれない。

今まで、やりたくでも一歩を踏み出せなかった人たちが、新しく始めるビジネスに秘められたエネルギーってどんな力と可能性があるのだろう?

そういう人たちが集まり、つながっていくと、これからの山の暮らしはどんなふうに変わっていくのだろう?

 

そんなワクワク感のなか、さんビズの輪を広げる取り組みが動き始めています。

 

初年度の2016年度は、14名の受講生がさんビズに参加し、それぞれの思いを全6回の講座と成果発表会の場を通じて形にし、それを多くの方に伝えながら実践につなげることができました。

 

 

講座を重ねるにしたがって、受講生の想いがどんどん具体化され、「さんビズ」を通してどんな働き方や暮らし方を実現したいのかが伝わってくるようになりました。

 

 

・自然に寄り添った暮らしをしながら宿泊客と楽しく交流したい

・丁寧に作られた野菜や調味料を多くの人に知ってもらいたい

・細やかなオーダーにも応えられる家具作りをしたい

・自然の魅力をじっくり体験できるイベントやツアーを企画したい

・お祭りにちなんだお土産づくりを通して地域のファンを増やしたい

・地域でスモールビジネスを起こす人たちのための拠点を整備したい

・特産品の販売から地域同士のつながりをつくり、地域に活気を生み出したい

 

 

それは、単に収入を得るための仕事ではなく、自分や家族、友人とどのような生活を送りたいか、それを通してどのように自己実現したいのかという想いに深く根ざしたものだということも分かりました。

 

 

「さんビズ」が大切にしたいのは、そんなみなさんの想い。

失敗してもいい、一緒に励まし合い歩んでいける仲間がいる、小さなビジネスでも組み合わせることでもっと輝きを増す、仲間と一緒に挑戦することで新たな可能性が開けていく、そしてそのつながりが新たな山の暮らしを作り上げていく。

 

 

あなたの大切にしているものは何ですか?

「さんビズ」を通して、もう一度その想いを確かめてみませんか。

 

成果発表会終了後、受講生と一緒に

 

Facebookページ:https://www.facebook.com/sun3biz/

榎本淳
この記事を書いた人

榎本淳 支援員